南東道路より観る
いぶし銀のガルバリウム鋼板に包まれた外観。四角い箱を2棟並べたシンプルな配置計画。
物件概要
用途 | 展示ギャラリー |
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場所 | 東京都中野区 |
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規模・構造 | 地上2階建・木造在来工法 |
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敷地/延床面積 | 95坪建/111坪 |
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構造事務所 | MAY設計事務所・ZO設計室 |
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施工 | 大明建設 |
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撮影 | 池田佳人 |
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備考 | カナダツガ大賞 受賞 |
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中野坂上より徒歩3分程。。。もともと貼箱(※)の工場があった場所に社長職から会長に退いた事を期に会長念願の私設ミュージアムを計画する。
会長のプログラムは明確で、東南角の敷地に対してボックス型のシンプルな箱を2個並べ、それによって出来た隙間をエントランスと中庭として大きく開放しシンボルツリーを配置すると言う事。
そこで1階に薪ストーブのあるパーティースペースとワークショップ、研修ルームを中庭を囲んで配置。2階は展示ルームと資料室、コレクションコーナー、宿泊室を配置した全体計画とした。
もともと山が好きで八ヶ岳の別荘を行き来しているので、山小屋のマテリアルをコンセプトとし、どこに居ても中庭のシンボルツリーが象徴として存在するような空間。都心でありながら北欧パイン材を床壁全体に使用する事で別荘地のような匂いと光が存在する場所になっている。
エントランス外観
2棟の四角い箱の間にあるエントランス。
ガルバリウム鋼板とレッドシダーの外壁のコントラストが素材の持つ力強さを感じさせる。
オートドアの両サイドは和紙調のガラスシート。
楠木がシンボルツリーの中庭
2棟の間に設けた中庭には10メートル超の楠木が植えられ、空間のシンボルになっている。
ウリン材のデッキとレッドシダーの外壁が都心の喧噪を忘れさせる。
中庭より内部を見る
3間の開口部をオープンさせたラウンジを見る
両引き込みの木製サッシはヒバ材の特注品。
5メートル超の開口部は内外一体空間となって、広がりと心地良さを感じさせる。
内部空間は床・壁ともに北欧パイン材を使用。造り付けのキッチンの面材にも同材を使用し、空間の統一性を計った。
ラウンジより中庭を観る
構造体にはカナダツガの集成材を使用。パイン材との相性も良い。
ラウンジ全景
北欧デザインの椅子が並ぶ。すべて種類の違うウェグナーの椅子を揃えた。
ソープフィニッシュがパイン材の空間と共にどう表情を変えて行くか楽しみである。
薪ストーブとこだわりのAV機器
オーナーこだわりのヨツールの薪ストーブとB&Wの新作スピーカー。
心地良い空間は、音と暖と共にある。
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