物件概要
用途 | 専用住宅 |
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場所 | 横浜市南区 |
規模・構造 | 木造二階建て・木造在来工法 |
敷地/延床面積 | 敷地:125.73㎡/延床面積:140.70㎡ |
構造事務所 | オンストリーク |
施工 | 加藤工務店 |
撮影 | 内田久也 |
備考 |
北側に3M弱の擁壁のある異形の敷地、老夫婦の終の住処として築50年以上の古家を建て替える計画である。東側の道路(市道)は北側にある私立学校の通学路にもなっており、頻繁に学生たちが行き来する。また隣接する神社境内の桜が見事で、この桜を愛でる空間が欲しいと言うのが、最初から漠然とあった。建物は南面道路から一間分の引きを取り、独立の白壁を立てて専用庭とし、植栽を植えて、一部縦格子により切り取られた場所から風と道路側の気配を感じられるようにした。またここの壁は隣地からの延焼ラインを緩和する防火壁としても機能する。
外観は二連の切り妻をずらして配置、フラットルーフに群がるカラスや落ち葉などを極力排除したい屋根形状から生まれた。
1階専用駐車場は東側縦格子と道路側のパイプシャッターによって囲まれ、防犯上の界壁となっている。また東側から同じ縦格子ピッチにより制作した引き戸によって宅内へ導かれる。
1階は南側デッキ含めて約35帖ほどのL・D・K、そして通常よりも緩やかな鉄骨階段が、リビングのオブジェとしても機能する。2階に客間として東側の桜を愛でる和室と夫婦別室の個室、そして水廻りを配置、プライベートな空間とプライベートなリビングとしての和室が、新しい居心地を演出してくれる事を期待する。