ワイズデザイン一級建築士事務所
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池田佳人のコラム
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初夏の甲斐路へ               
昨日までの雨が嘘のような快晴の日曜日。今日は多摩川で野球の予定であった。しかし水はけの悪い多摩川のグランドは使えず、本日の野球は中止の連絡。もともと一日予定を空けていたので、思い立ったが吉日。一路甲斐路へ。

目的は今年「村野藤吾賞」を受賞した「中村キースヘリング美術館」見学。
また3年前にクラインダイサムアーキテクツによる増改築を終えた「リゾナーレ 小淵沢」へ。

高速で約2時間、久しぶりのドライブ。ランチも兼ねて「リゾナーレ」へ。1992年にベリーニのデザインによって
竣工したリゾートホテル。過去2度程訪れたが、今回は全く違う印象を受けた。
ベリーニの描いた「中世の山岳都市」のコンセプトはそのままに、どこか殺風景だったストリートは緑に溢れ蔦が外壁を被い、石畳の街路が良い具合に風化している。またクラインダイサムによる温浴施設や客室の改修、ベンチの設置やレストラン、チャペルの増築が一層街に色を与えている。「ブリラーレ」と呼ばれる23Mの細長いパーティー会場は、ステンレスの鏡面によって周囲の風景と同化し、空間だけが浮かび上がる。また「ゾーナ」と呼ばれるガーデンチャペルは、可動式のシェルから草花をモチーフにした光が放たれる。
いずれも、周囲の緑と相俟って夕刻以降が最も美しい風景を造り出すに違いない。




リゾナーレから車で3分程、「中村キースヘリング美術館」へ。
駐車場から森の散策路を抜けて沢を渡り、美術館へのアプローチを登って行く。正面には黒い板塀と白いエントランス、そして孤形に切り取られた青い空と赤い模様。キースヘリングの持つエネルギーが森の中に鎮座しているような存在感。そして展示空間へ。そこには闇があり光があり、空があった。若くして世を去った芸術家の一生を凝縮したような空間構成。建築家の北河原氏は「寓意の森」と呼んでいる。
しかし、最も不思議な寓意性を持つ隣接する露天風呂が非公開なのは残念であった。キュレーターによると、何でもオーナーの中村氏と北河原氏の為の露天風呂らしい。しかし最近、周囲の声に後押しされ1時間¥3000/人の予約制で利用可能とのこと。プライベート美術館である事を考えれば納得せざるを得まい。




小淵沢が熱い!そんな思いで帰路に着く。次回は1泊くらいでのんびりとしたいものだ。帰りの渋滞は予想以上にすさまじく、20キロの大渋滞。往路の倍、4時間掛かって家路に着く。初夏の新緑が美しく、快晴の貴重な一日、思い立ったが吉日!充実の甲斐路であった。

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