ワイズデザイン一級建築士事務所
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短い盆休み/美術館巡り-in 群馬
今年のお盆は休みが取れず、2日間をどう有効に休むかが課題となった。一日は実家でゆっくりしようか。もう一日をどう過すか。。。
せっかくなので、日帰り出来る場所へ、久しぶりに建築ツアーでもしようかと思った。となると、群馬か栃木、茨城辺りでと考えると、8月1日にオープンした群馬の安藤建築でも見に行こうかと施設に連絡を入れると、お盆で大変混雑しているらしい。では館林の県立美術館はどうか。
 実家から車で約1時間半、多々良沼公園の中、約7.5haの敷地に大地にまとわり付くように、存在している。高橋てい一氏と言えば、都立大や大阪芸大、パークドーム熊本など、力の有る建築を創る印象が強かったが、この美術館はちと違っていた。建築の存在を環境に溶け込ませ、ランドスケープを含めた空間として完成している。また、そのディテールのこだわりには脱帽した。大味でありながら、繊細さを感じる納まりは相当の時間とスタディーを繰り返したに違い無い。熟練が成し得る、威張らない、さらりと心地良い空間であった。
館林美術館で出会った建築の学生に、群馬の新しい建築は何だと訪ねると、真先に「富弘美術館」の名前が出て来た。国際コンペで一躍名を馳せたヨコミゾマコト氏の出世作である。館林でうどんを食し、車で約2時間、草木湖が見えてくると間もなく、「富弘美術館」の看板。あの雑誌で見た方形に円形構造が入り込んだ建物は人間の目線では認識出来ず、その存在はどこか正面性の無い、平べったいカタチを現していた。入館すると、すっかり星野富弘の詩画の世界に引込まれてしまう。我に帰り空間に目を移すと、その素材の多さに驚く。意図的に鏤められた、様々なテクスチャーと色、それが円という初頭幾何学的なカタチの大小とその隙間によって、様々な空間を造り出している。それと草木湖を眼下に見下ろす絶好のロケーション。季節の草木を観賞しながら、富弘氏が思う心の言葉を思い出す。特別な時間を過ごせた気がした。
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